社長が語る

世の中、2種類の人間がいると思います・・・アウトサイダー（人間）とインサイダー（人間）。コリン・ウィルソンの名著「アウトサイダー」の冒頭に以下の一節があります。

ブロードベント
わたしにとって世界はそんなに悪くない所だ、いやけっこう愉快な場所と言っていい。

キーギャン
（静かな驚きの表情で相手を見ながら）満足なのですか？

ブロードベント
ものの道理をわきまえた人間として満足している。わたしの見るところでは、自由と、自制と、英国の制度とによって正すことのできない悪はこの世に存在しない。もちろん、自然の悪だけは別だが。こう考えるのは、わたしが英国人だからではない。これは常識の問題だ。

キーギャン
すると、あなたは自宅にいるような気楽さで生きているのですね？

ブロードベント
もちろんだ。きみは、ちがうのか？

キーギャン
（心の底から）ちがいますとも。
 

インサイダーの典型のような（？！）、トヨタ系販売会社の経営者のボクが言うのもヘンですが、ボクは実は生粋のアウトサイダーです。それは偶々、親が作った会社を継いだ二代目だったからです。そこに到るまで、親子の相克とか色々ありましたがこの際関係ないので割愛します。アウトサイダー（アウトローではありません(笑)）が経営しているトヨタ系販売会社こそ、奇跡的な存在かも知れません・・・おそらく全国に例がないでしょう(笑)。

アウトサイダーは或る意味、異界の人（？！）なので「システム」を外の視点から見ます。アウトサイダーは少数派ですが、時代を変えるのは常に彼らです・・・スサノオの命然り、織田信長然り、幕末の薩摩・長州然り。

アウトサイダーは常に「意味」（レーゾンデートル：raison d'être）が気になって仕方がありません。
「何のために？」
究極、その問いは自己の存在自体に向かいますが・・・この際関係ないので割愛します。

で、とりあえず・・・
トヨタ系販売会社は何のためにあるのか？
地方でただクルマを右から左に流すだけなら、別にボクでなくても構わない。ブロードベント君がやればいい（？！）。
それより来るべき時代の交通はどうあるべきなのか？
地方の公共交通を含む「全体像」の中で、ボクらの仕事はどうあるべきなのか？
これらの問いをより深く考えるためにボクはマンガを書きました（絵を描いたのはプロの漫画家ですが）。ホームページに掲載していますので、興味のある方はご覧ください。

手始めに愛媛県の色々な場所でカーシェアリングを試みましたが、これはあまり定着しませんでした。次に松山市のある場所で2021年からデマンド交通を始める予定です。これが定着すれば他の場所で横展開しようと思っています。自動運転は離島、中山間地域で実証実験をする機会を現在模索中です。

おそらく従来のクルマのみならず、それらとデマンド交通、自動運転が混在する世界が来るでしょう・・・ここ10年、20年で。「全体像」から交通を担える（＝より意味のある）販売会社を、ここ愛媛県で作りたいとボクは考えています。そのためには、従来の意味でも、この地域で他の何者にも犯されない強力な販売会社でなければなりません。力無き正義に意味はありません。
この会社の経営者としてのボクの考えは、だいたい以上です。
もしこの考えに賛同される方がおられれば大歓迎ですので、いつでもお声掛けください。

一時の「意味」の軽さにも耐えられない（？！）、率直さ故の乱文乱筆を平にご容赦ください。